第三区分:町づくりが成功していない(復興住宅の立地条件などを除く)


[長田区民間住宅の居住者(商店街を含む)の声からは、復興政策の失敗が明確に読み取れる。]
◆自営業の人への質問に対して、ここ5年間の顧客が減少していると答えた人への質問。「その理由は何だと思いますか」への回答。
*震災時以降離散した地域の人達が戻ってきていない(少ない)為。 (持ち家全焼、80歳代女性)
*人口減少 (店舗と住宅ともに全焼、60歳代男性、惣菜弁当販売)
*住民が減少している。スーパーがたくさん出来たこと。
(持ち家全焼、再建のため多額の借金を抱えている、60歳代男性、自営業)
*人が減っている  (持ち家半壊、50歳代女性、花屋)
*元々の顧客が他所へ移った。住民が少ない。[困っていることへの回答として]人口の減少。世帯数の減少。事業所の減少。街づくりのドーナツ化による街づくりの失敗。 (持ち家全焼、60歳代女性、理美容店経営)
*住宅が大変少ない。 (借家全焼、60歳代女性、震災後に夫が急死、果物・野菜販売)
*人口の減少。景気が悪くお金を使わないように思います。
(持ち家全焼、50歳代男性、再建のため多額の借金を抱えている、自営業)
*[顧客であった人が]西区とか他区に移転され、最初は情として注文を頂きましたが、住めば都でだんだん地元の方で調達されるようになりました。それと規制緩和で自由販売と量販店の値崩れです。
(借家全焼、震災後5回転宅、多額の借金を抱えている、50歳代男性、自営業)
*空き地が多いので住民を増やしてほしい。商売が成り立ちません。景気が悪い。人が引越しして少ない。
(持ち家全焼、70歳代男性、給与所得者)
*人がいない。長田区の人口が全体に減っている。世間全体が不況。
(市営住宅で被災、60歳代男性、牛内蔵など販売)
*会社が閉鎖したところが多く、人が少なくなってきたことに加え、不景気なため
(借家全壊、60歳代女性、たばこ小売り)
*まわりに駐車場が増えた。古いアパートよりワンルームマンションに住む人が多いから。
(長田区、持ち家一部損壊、30歳代男性、駐車場管理など)
*住民減少。産業工場減少 (持ち家全焼、50歳代男性、惣菜寿司店頭販売)
*不景気。長田の町はゴム会社で働く人が多くゴム会社が不景気だから
(借家全壊、60歳代男性、家具・インテリア)

◆同じく自営業の人への質問に対して、ここ5年間の顧客が減少していると答えた人への質問。「その理由は何だと思いますか」への回答。
*今年7月まで景気が悪く注文が少なく、震災後工場の設備費用の借入の返済に追われ、10年かかってもまだ半分くらいの借入が残り毎月が大変です。
(中央区で被災、持ち家全壊、市外の県営住宅に居住、60歳代男性、ゴムパッキ製造)


元の居住地に戻りたいが戻れない

地震が起きる前と同じようには行かなくても、仮設から市住に移ってきましたが、私は神戸に戻りたいって気持ちは心の中にあって、死ぬまで消えないと思う。あきらめるよう自分に言い聞かせて生きていますが・・・何もかも思い通りには行かなくても、同じような家賃で市住とかに神戸の方に入れてほしいけど・・・神戸は表だけは早く復興したけれど、今も借入金を払っていてそれが済むまでは終わってなくて、借金が終わってから若くなくて、何もそれからでは望めない・・・他の人たちはどうだろうか知りたい。がんばっても若い頃と違って仕事もできなくて、住宅に移ってからもなじみのない町なので以前に住んでいた町みたいにあきらめることはあっても何かをやろうとか浮かんでこない・・・あきらめて生きている。
(中央区で被災、明石市の復興住宅に居住、40歳代女性)

病院にしろ、買物にしろ電車、バスで行かないと歩いての所が無いのですごく困っております。お金がかかります。65歳(私)72歳の主人でとても不便で毎日がいやになります。前は長田区に居たのでとても便利で毎日が楽しかった。友人も皆神戸の人ばかりで板宿の病院へ行くついでに会ってます。とりあえず長田区へ帰りたいの一念です。市営住宅も6、7回出しておりますけど、いまだ当たりません。主人も神戸生まれで60年住んでいるので早く帰りたいのです。ここは人間関係がだめな所です。くれぐれも神戸に帰りたいです。
(長田区で被災、借家全壊、明石市の復興住宅に居住、60歳代女性、夫と二人暮らし)

神戸から姫路の仮設住宅に来て1、2年で元の場所に帰れると簡単に考えていたら元の場所はマンションになって入れなかった。誰一人知っている人のいない姫路での生活は9年目になってやっと馴れてきたとは思うが、時々死にたいほど寂しい時があります。あの時行政はあっちこっちに莫大な金をかけて仮設住宅を建てたが、何の意味もない。それならばあのまま避難所で待機して神戸に高層の復興住宅を建てれば自殺者も少なかったと思います。                (中央区で被災、借家半壊、年齢性別不明、生活保護で暮らす)
 
地元に帰りたいと思っていても年寄り優先が多い為帰る機会をなくした、子供たちも成長し神戸の方へ就職となっても現在、住んでいる家からだとあまりも遠い、だからと地元にと思い公的住宅に申し込んでもなかなか当たらない、主人も神戸へ勤めているが定期代の負担なし家計にひびきます。
     (長田区で被災、借家全焼、高砂市の復興住宅に居住、50歳代女性、4人家族)

復興住宅に入居できたことは喜んでいますが、誰も知らない人たちばかりの中での生活は淋しいものです。今の住宅で8年になりますが、心許して話のできる隣人はまだできない。前の住居近くで出来るだけ知人(前の住所の近所)ごとで入居できるような住宅設計をお願いします。
(兵庫区で被災、持ち家全焼、高砂市の復興住宅に居住、70歳代男性、3人家族)

[以下の声は、神戸市西区の市営住宅からのものである]
*元の住所に帰りたい
*元の長田に帰りたい
*元の板宿に帰りたい
*長田に帰りたい

[参考のために、「現居住地と震災前の居住地の関係」を数例グラフで示す。別紙参照。]
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